教科書 〉 物理
物理
原子
最終更新日:2026年7月19日
「波だと思っていた光が粒のようにふるまい、粒だと思っていた電子が波のようにふるまう」——この不可解な二面性が、ミクロな世界を扱う物理の出発点です。この単元では、光電効果や物質波を通じて量子性の考え方に触れ、続いて原子核の構造や放射線、そして質量がエネルギーに変わるという核反応のしくみまで進みます。日常の感覚が通じない世界ですが、扱う式そのものはむしろ単純です。
この単元のポイント
- 光電効果:光は光子というエネルギーの粒(E = hν)としてふるまい、振動数がある値以上でないと電子は飛び出しません。
- 光や電子は波と粒子の二面性をもちます。電子の波としての波長はド・ブロイ波長 λ = h/(mv)です。
- 原子核は陽子と中性子から成り、放射性崩壊(α・β・γ線)で別の原子核に変わります。半減期ごとに量が半分になります。
共通テストのポイント
光電効果の限界振動数・仕事関数を求める計算、半減期を使って残る量を求める計算、質量とエネルギーの等価性 E = mc²(核反応での質量欠損)が問われます。エネルギーの単位(J と eV)の扱いにも慣れておきましょう。
光の粒子性と波動性
金属に光を当てると電子が飛び出す現象を光電効果といいます。不思議なのは、光を強くしても振動数が低いと電子は一切飛び出さず、逆に振動数が高ければ弱い光でも飛び出すことです。これは光がエネルギー E = hν(h はプランク定数、ν は振動数)をもつ光子の集まりで、1個の光子が1個の電子にエネルギーを渡すと考えると説明できます。電子を飛び出させるのに必要な最小のエネルギーが仕事関数で、これに足りる振動数の下限が限界振動数です。光電効果は「光は波であると同時に粒でもある」ことを示した決定的な現象です。
物質波
光が粒のようにふるまうなら、逆に電子のような粒子も波のようにふるまうのではないか——この発想から生まれたのが物質波(ド・ブロイ波)です。運動量 mv をもつ粒子には、波長 λ = h/(mv) の波が対応します。実際に電子を結晶に当てると、波に特有の干渉模様が現れることが確かめられており、電子顕微鏡はこの電子の波としての性質を利用しています。速さや質量が大きいほど波長は短くなるため、日常の物体では波長が小さすぎて波の性質は現れません。
原子核と放射線
原子核は正電荷をもつ陽子と電荷をもたない中性子からできています。不安定な原子核は放射線を出しながらより安定な核へと変化し(放射性崩壊)、このとき出る放射線にはα線(ヘリウム原子核)・β線(電子)・γ線(電磁波)があります。
半減期と質量欠損
- 半減期:放射性物質の量が半分になるまでの時間です。2回で1/4、3回で1/8と減ります(年代測定に利用されます)。
- 核反応では、反応前後でわずかに質量が減り(質量欠損)、その分が E = mc² に従って莫大なエネルギーとして放出されます。
- 核分裂・核融合はこのエネルギーを取り出す反応で、原子力発電や太陽の輝きのもとになっています。
- ミクロな世界のエネルギーは電子ボルト(eV)で表すことが多いです。1eVは電子1個が1Vの電位差で加速されるときに得るエネルギーで、1eV ≒ 1.6×10⁻¹⁹J です。仕事関数や光子のエネルギーを扱う計算では、J と eV のどちらで答えるかを問題文で確認しましょう。
参考・出典
この記事は、運営者が構成を設計したうえで生成AIを併用して執筆し、公開前に運営者が内容を確認しています。 学習の参考としてご利用いただき、重要な判断の際は教科書や公式資料もあわせてご確認ください。 誤りにお気づきの場合はフッターの投書箱よりご連絡ください。