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化学
無機物質の性質
最終更新日:2026年7月19日
金属・非金属の単体やその化合物の性質・製法・反応を、周期表に沿って系統的に学ぶ無機化学の分野です。暗記が多い印象ですが、周期表の位置と関連づけて整理すると、丸暗記に頼らず理解できます。
この単元のポイント
- 元素は、性質が規則的に変わる典型元素(1・2族と13〜18族)と、多くが有色で複数の酸化数をとる遷移元素(3〜12族)に分けられます。なお12族(亜鉛・カドミウム・水銀)は性質が典型元素に近いため、遷移元素に含める場合と含めない場合があります(現行の教科書は12族を遷移元素に含める扱いが主流で、以前は典型元素に含めていました)。
- 気体の製法・性質・捕集法(水上置換・上方置換・下方置換)は、水への溶けやすさと空気に対する密度で判断します。
- 金属イオンの系統分離では、塩化物・硫化物・水酸化物などの沈殿のでき方と色で区別します。
共通テストのポイント
暗記量は多いものの、沈殿の色・気体の性質・製法は繰り返し問われます。工業的製法(アンモニアのハーバー・ボッシュ法、硫酸の接触法など)は、条件と反応の流れをセットで押さえましょう。
典型元素と遷移元素
無機化学は、周期表上の位置で元素の性質を整理するのが理解の近道です。典型元素は同じ族なら価電子数が同じで性質がよく似ており、族ごとに特徴があります(1族アルカリ金属は反応性が高い、17族ハロゲンは酸化力が強いなど)。一方、周期表の中央に位置する遷移元素は、隣どうしでも性質が似ていて、複数の酸化数をとり、化合物やイオンが色をもつものが多いのが特徴です。鉄・銅・マンガンなどが代表で、触媒として働くものも多くあります。
気体の製法と捕集
実験室での気体の発生では、「どんな反応で作るか」と「どうやって集めるか」がセットで問われます。捕集法は気体の性質で決まり、水に溶けにくい気体は水上置換、水に溶けやすく空気より重い気体は下方置換、水に溶けやすく空気より軽い気体(アンモニアなど)は上方置換で集めます。あわせて、色・におい・水溶液の液性(酸性か塩基性か)・漂白作用の有無など、各気体の性質を整理しておくと選択肢を絞りやすくなります。
金属イオンの系統分離
複数の金属イオンが混ざった溶液から、順番に試薬を加えて特定のイオンだけを沈殿させ、種類を特定する操作が系統分離です。塩酸を加えると銀や鉛が塩化物として沈殿し、硫化水素を通すと液性に応じて硫化物が沈殿する、といったように、加える試薬と沈殿の色・条件を手がかりに区別します。沈殿の色(例:水酸化鉄(III)は赤褐色、硫化銅は黒)と、生じる条件を結びつけて覚えるのが得点への近道です。
工業的製法
無機化学では、身の回りの物質が実際にどうつくられているかも問われます。アンモニアは、窒素と水素を高圧・触媒(四酸化三鉄など)のもとで直接反応させるハーバー・ボッシュ法で合成されます。この反応は発熱かつ分子数が減る反応なので、ルシャトリエの原理(→ 科目「化学」の単元「物質の変化と平衡」)からは低温・高圧が有利ですが、低温では反応が遅すぎるため、実際には触媒を使って比較的高温で行うという妥協が取られている点が問われます。硫酸は、硫黄を燃やして二酸化硫黄とし、これを酸化バナジウム(V)を触媒として三酸化硫黄に変え、濃硫酸に吸収させてつくる接触法で製造されます。ほかに、水酸化ナトリウムと塩素を同時に得るイオン交換膜法、アルミニウムをボーキサイトから取り出す溶融塩電解(ホール・エルー法)などが代表例です。いずれも「原料 → 中間生成物 → 製品」という流れと、使う触媒・条件をセットで覚えると定着します。
参考・出典
- 高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編(文部科学省)
- 大学入学共通テスト 過去の問題・正解(大学入試センター)
- 日本化学会 化学用語検討小委員会「高等学校化学で用いる用語に関する提案(1)」(2015年)
- 東京書籍「新課程 化学基礎・化学の用語の扱い」(内容解説資料)
- 啓林館「化学基礎 教科書用語の変更について」
- 実教出版「新学習指導要領『化学基礎』のポイント」
この記事は、運営者が構成を設計したうえで生成AIを併用して執筆し、公開前に運営者が内容を確認しています。 学習の参考としてご利用いただき、重要な判断の際は教科書や公式資料もあわせてご確認ください。 誤りにお気づきの場合はフッターの投書箱よりご連絡ください。