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化学基礎
物質の構成
最終更新日:2026年7月19日
物質のふるまいは、突きつめれば原子の構造と、原子どうしの結びつき方で決まります。ここでは、原子核と電子からなる原子のつくり、電子が殻に収まっていく規則、そしてイオン結合・共有結合・金属結合という結びつき方の違いをたどります。ゴールは、周期表を暗記の対象ではなく「元素の性質が書き込まれた地図」として読めるようになることです。
この単元のポイント
- 原子は中心の原子核(陽子・中性子)と、そのまわりの電子からなります。原子番号=陽子数、質量数=陽子数+中性子数です。
- 同位体は陽子数が同じで中性子数が異なる原子です。周期表は原子番号順に並び、性質が周期的に変わります。
- 化学結合はイオン結合・共有結合・金属結合の3種類です。分子どうしの間には弱い引力(分子間力・水素結合)がはたらきます。
共通テストのポイント
電子配置と価電子の数、イオンのでき方(何個電子を放出/受け取るか)、結合の種類の見分け方(金属+非金属=イオン結合、非金属どうし=共有結合 など)が頻出です。
原子の構造と同位体
原子は、中心にある正電荷の原子核と、そのまわりを回る負電荷の電子でできています。原子核は正電荷をもつ陽子と電荷をもたない中性子からなり、陽子の数がその元素を決める原子番号です。陽子数と中性子数の合計が質量数になります。同じ元素でも中性子の数が違う原子どうしを同位体(アイソトープ)といい、化学的な性質はほぼ同じですが質量が異なります。原子全体では陽子の数と電子の数が等しく、電気的に中性です。
電子配置と周期表
電子は原子核のまわりの電子殻に、内側からK殻(最大2個)・L殻(最大8個)・M殻…の順に入っていきます。いちばん外側の殻にある電子を最外殻電子といい、そのうち結合に関与するものを価電子と呼びます。ふつう価電子の数は最外殻電子の数と一致しますが、最外殻が満たされて反応しにくい貴ガスだけは価電子の数を0とする約束になっている点が、ひっかけとしてよく使われます。この価電子の数が、その原子の化学的な性質を決めます。
周期表の読み方
- 貴ガス(希ガス・18族)は最外殻が満たされ安定で、ほとんど反応しません。
- 他の原子は、電子を放出したり受け取ったりして貴ガスと同じ安定な電子配置になろうとします。これが結合やイオン化の原動力です。
- 同じ縦の列(族)は価電子数が同じで似た性質を示します。1族=アルカリ金属、2族=アルカリ土類金属、17族=ハロゲン、18族=貴ガスです。アルカリ土類金属は現行の教科書では2族すべて(ベリリウム・マグネシウムを含む)を指します。ただしベリリウムとマグネシウムは常温の水と反応せず炎色反応も示さないなど性質が異なるため、以前はこの2つを除く定義が使われていました。
化学結合の種類
原子が結びつく力(化学結合)は主に三つに分けられ、どの組み合わせかで見分けられます。イオン結合は、電子を放出してできた陽イオンと、受け取ってできた陰イオンが静電気力で引き合う結合で、金属元素と非金属元素の間にできます(塩化ナトリウムなど)。共有結合は、非金属元素どうしが電子を出し合って共有する結合で、分子をつくります(水・二酸化炭素など)。金属結合は、金属原子が自由に動ける電子(自由電子)を共有する結合で、金属特有の電気伝導性や光沢のもとになります。さらに分子どうしの間には、比較的弱い分子間力や、水などに見られる強めの水素結合がはたらき、これが沸点の高さなどに影響します。
参考・出典
- 高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編(文部科学省)
- 大学入学共通テスト 過去の問題・正解(大学入試センター)
- 日本化学会 化学用語検討小委員会「高等学校化学で用いる用語に関する提案(1)」(2015年)
- 東京書籍「新課程 化学基礎・化学の用語の扱い」(内容解説資料)
- 啓林館「化学基礎 教科書用語の変更について」
- 実教出版「新学習指導要領『化学基礎』のポイント」
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